心と身体の不思議な関係(気持ちが変われば痛みもとれる)
こんにちは。院長の角です。
先日、患者様からこんな話がありました。
「先生からマイナスのイメージや言葉ばかりでは身体はよくなりませんよ、と言われて色々気持ち切り替えてやってみたら不思議と痛みが大分無くなったんです!」
これだけ聞くとそんな当たり前のことだと思われると思いますよね?
しかし、この患者さんも元々ネガティブ志向な患者様ではありませんでした。
この方はピアノ・エレクトーン・書道の先生もされているとても活発な方で、子供たちや生徒さんたちにも同じような言葉を指導されている患者様でした。

なぜこのような心理状態になったか考察してみました。
事の発端は両手首の痛みでした、両手首の親指の付け根が痛くなりピアノが弾けないということで病院を3箇所回られたそうです。
それから、なんとか改善したいと当院にこれらました。手が痛く運転もできなかった為、旦那さんに運転してもらったり、家事も手伝ってもらうので早く治らなければと自分にプレッシャーがかかっていたと思います。
それに追い打ちをかけるように自身が主催するピアノの発表会もあり、さらに追い込まれていたことが考えられました。
最初に2、3回の施術で手の動きは軽くなりましたが、弾き始めると痛みが出るとの訴えでした。
その患者様が言うには「腕を内側に持ってきて弾くときに手首が無理をする感じがする」という事でした。
それを聞いてピンときた私は、『もっと楽しく、もっと身体全体を使って弾いてください』と伝えました。
後日談でしたが、その時は生徒に手本を見せたり、連弾するときに絶対に間違えられないという気持ちが全面にあったそうです。
それから、患者様も吹っ切れて思い出したように楽しく弾くことを意識するようになり体の力が抜け背中の動きも大きくなり結果ミスがなくなり手の痛みも消えていきました。
我々の仕事は患者様を施術することですが、身体を調整する事ばかりが治療ではないということです。患者様の背景、心理状態に気を配りながらお話する事が痛みを無くすのであればそれも立派な施術なのです。
心の状態は身体に様々な変化をもたらします。何かのきっかけで自分の身体、心理状態を客観的にみられると痛みの突破口が見つかるかもしれません。